前計画の3か年は、2/3が良い時でした。納税と配当がしっかり出来ますコト、とても嬉しく思います。
ここからが大事です。新しい計画は「不易流行」という言葉になりました。「不易」とはいつまでも変わらないさま。新しみを求めて変化を重ねていく「流行」性こそ「不易」の本質です。
われらの不易は「よくはこぶ」です。「よくはこぶ」を続けていくため、新しい計画をたてました。
海運市況は山あり谷ありです。安定していた為替も動きが大きくなっています。この2つについて、幅を持って見通すことにしました。
上の値は、3か年通じて「良い時」になりますが、下の値は「悪い時」も示します。
この幅の中で、われらは迷いなく進みます。
われらの海運事業は、遠くを臨めば明るく、近くは見えづらい状況にあります。当面は予測力より対応力が大事です。そして、長期の目線は、船隊整備に焦点を合わせます。
倉庫・運送事業の将来は厳しいモノになりそうです。地道な努力も大切ですが、それだけでは足りないと感じています。
不動産事業の本拠地、勝どきエリアの未来は、光り輝いています。遠い先を見ながら、着実に再開発計画を進めています。計画を発表する日を楽しみにしております。
モノを運ぶ実業の一端を担い、産業や社会を支える。この想いは「不易」です。
不易であるために、地球環境問題を考え、より良い社会の実現を願い、よく制御された統治の中で、より良い物流、より良い経営を目指します。
「よくはこぶ」それが、われらの長期ビジョンです。
未来に向かって進化を続ける勝どき・月島は施設賃貸業の適地であり、当社の安定収益と財務基盤を支えます。この優良な資産がさらに成長する機会が到来します。再開発の期間は事業が資産を支えます。強化される資産の力は更に強い基盤となります。
やりがい×いきがい=FUN、としました。そもそも小さい会社です。ヒトとヒトとが支え合って、助け合って此処まで来ました。新しい働き方や、Digitalの力もうまく使っていきますが、ひとり一人のニンゲン力、これからも大切にしていきます。
われらの「らしさ」は、実業に向き合い、地道な努力を練り込みながら生まれます。「らしさ」は差別化の源です。他と違うことを恐れず、素直に独自性を追求する、それがわれらの不易流行です。
地球環境を考えると新造船の発注は難しくなりました。しかし、船稼業には船舶が必要です。船隊整備の要諦は、勇気と資金と長期目線と心得ます。
そして、世界の変異に激しく振り回されるのが外航海運業です。予測不能の事態が、しばしば勃発しますが、鍛え続ける地力で対応します。
核となってきた紙製品、文書保管業、引越の何れもが、厳しい未来に直面しようとしています。縮みゆく消費は、弱者の敗退を加速させます。
FUN to WORKを実践する現場のためにも、新しい「よくはこぶ」をつくり上げねばなりません。
築地市場跡地の再開発が動き出しました。この対岸、隅田川・勝どき橋を挟んだわれらの既存施設は、この時を待っていました。巨大開発に呼応しながら、構想10年のわれらの再開発がはじまります。
地球環境は大事です。持続可能性も、社会性も、ガバナンスも、デジタル戦略も、働き方改革も、アレも、コレも。だからこそ、優先順位と力の入れ方をよく考えます。社会的責務と実業のバランスはこれから大切なテーマになります。それは「よくはこぶ」ためです。
われらの事業には、良い時、悪い時があります。そして、その波動は大きくて長いのが特徴です。われらの「よくはこぶ」は、この環境が舞台です。だから、うーんと考えて配当政策は、「良いときは笑い、悪いときにも泣かない」を継続します。
実業を120年も続けてきたわれらです。変化に対応し、進化してきたからこそ、今日があります。きっと、この3年間も想定外のことがありましょう。どんな環境の変化の中でも、我らは理念を重んじ、使命に邁進して参ります。
ステークホルダーのみなさま方、どうぞ、よろしくお願いいたします。
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